ミス・ムーンライト

ミス・ムーンライト

ミス・ムーンライト発売日: 2001年6月21日/2003年9月11日(ドリコレ)
開発: ナグザット
販売: ナグザット
機種: ドリームキャスト
ジャンル: 恋愛アドベンチャー
価格: 6800円/2800円(ドリコレ)
製品番号: T-18702M/T-18702M(ドリコレ)

亡命してきた異国の王女と恋に落ちるという恋愛アドベンチャー。攻略は↓のサイトでどうぞ。メインのサンディルートをプレイします。

参考サイト
れみーの部屋



ミス・ムーンライト1日目
大きな物音で目が覚める。俺の名は秋庭こうき。2日前までは極普通の高校生だった。音の原因はバスルーム。サンディが水道の蛇口を破壊してしまい、水が大量に溢れ出していた。そんな中、濡れたバスタオル一枚が体に張り付いているだけのサンディの悩ましい姿に、俺は釘付けとなっていたのでした。
「お湯をだそうと思ってね、ぎゅっとひねったら、取れちゃったですぅ」
サンディは、語尾に何でも「ですぅ」を付ける天然っぽい女の子。
「ゴキぇるぁぁぁぁ!」
ヘンテコな動物が怒り出す。ちなみに訳すと「なにさらしとんねん、ワレェ」だそうだ。どうも、俺がサンディをいじめていると思っているらしい。この動物はサンドランドアルマジロという種類で、「ゴエす」という名のサンディのペットである。サンディが家にやって来たのは2日前のこと、中東で和平交渉の仕事をしている俺の親父が突然帰国して、国の内乱で命を狙われているという王女様を連れてきたのだ。本名は「サンディア・クロイフォント・テル・アビ・エルメリク・アントランテスタ・ゲンテロフ・トロイムヤホ・テラス・ルフルフ・キャオラ・アルフ=アマリク」という。長っ!一応、突っ込んでおいてあげよう。

学校へ行くと、クラスメイトの音成あかねと鮎瀬鏡子が話しかけてきた。あかねは俺の幼馴染で、鏡子はその親友だ。家に異国の王女が滞在していることは、当然外交上の重要機密であるから、いくら幼馴染だといっても秘密である。しかし、長い付き合いから、あかねは俺が隠し事をしていることをあっさりと見抜いてしまう。あまりにしつこく聞いてきて収集がつかないので、ここは幼馴染のよしみであかねに教える。口の軽いあかねのことだろうから、鏡子にも筒抜けだろうが。さすがに本当の事はいえないので、留学生ということにしておいたが、それが女の子だと知って、あかねはちょっとムッとしていた。学校が終わるとまっすぐ帰宅する。シャワーは無事だったので、今日のお風呂はシャワーですます。そして、何度も謝ってくるサンディを許してあげる

ミス・ムーンライト2日目
朝起きると、外にサンディがいるのが見えた。やけに元気がなさそうなので、声をかける。サンディは何でもないと言っているが、目が赤く腫れている。故郷を想って泣いていたのだろう。とりあえず、励ましてあげた。学校では、あかねが学校に幽霊が出るという噂で盛り上がっていた。鏡子はやけに怯えている。幽霊の噂が本当かどうかと問われたので、ウソだと思うとばっさり否定。鏡子もちょっと安心したようです。

学校が終わったら、さっさと帰宅する。いつものようなサンディの出迎えが無いと思ったら、今日は母親に甘えてオネンネしてました。顔をよく見ると、やはり目が赤く腫れていて、頬には涙の跡が付いていた。母も何があったか教えてくれません。と、ここでサンディがお目覚め。母親はこれから出かけるということで、夕食はサンディと外で食べることになった。大食いのサンディを考慮して、値段の安い喫茶店へ。日本語がたどたどしいサンディに、ウェイトレスが親切に説明してくれた。初めて来たが、雰囲気もいいし感じのいい店だった。サンディもすっかり気に入って、明日も行きたいとワガママ言ってました。この優しいウェイトレスは「瀬戸なつき」という名前。攻略対象キャラです。

夜寝付けなかったので、サンディと話す。どうして泣いていたのかと聞いてみたら、やはり故郷の家族や友人のことを思い出していたようです。自分だけが安全な国で幸せに生きていることが辛いのだとか。俺は、友達になってあげると約束して、サンディを元気づけようとした。すると
「……こうき…………嬉しいですっ!ありがとですっ!」
と言って、サンディが思いっ切り抱きついてきました。

ミス・ムーンライト3日目
朝起きて時計を見たら9時を回っていた。完全に遅刻だと慌てて飛び起きたが、今日は祝日のため休日だそうだ。そこへ来客。あかねと鏡子だった。サンディの顔を拝みに来たというわけだ。3人はすっかり打ち解けて、楽しそうに話をしていた。新しい友人ができて嬉しそうなサンディの笑顔を見て、俺はこの笑顔を絶対に守ってみせると固く誓うのであった。

ミス・ムーンライト4日目
朝起きてリビングへ行くと、いつもと違う雰囲気だった。テレビからは、サンディの故郷の内戦激化を伝えるニュースが流れていた。不安な表情のサンディだったが、今は見守ることしかできない。俺はいつもと変わりなく学校へと向かった。学校のPCルームで、サンディの両親についてインターネットで調べようと思ったが、名前も分からないので検索しようがなかった。帰宅すると、サンディがいつものように明るく出迎えてくれたが、その笑顔は曇っていた。サンディにインターネットの事を話すと、今すぐに調べに行きたいと言い出した。あまりに真剣なので断ることはできなかった。

夜の学校に忍び込んだが、あっさり警備員に見つかって捕まってしまった。しかし、今日中にレポートを仕上げないと留年すると嘘を言って泣き落とし。何とか許してもらえました。だが、学校のPCは、放課後はパスワードでロックされていたのだった。キーボードを滅茶苦茶に叩きながら絶望していたら
「騒々しくしないで。」
と言われた。なんと部屋の中に女の子がいたのだ。そして、パスワードを入力してパソコンを起動してくれました。彼女に名前を聞くと、「麹町さや」だと教えてくれたが、そのまま無愛想に教室を出ていった。早速サンディの故郷のことを検索してみたら、ニュースで流されているものよりも凄惨な動画が見つかった。サンディは、涙を浮かべながら、その映像を食い入るように見ていた。結局、それ以上のことは何も分からず、サンディを悲しませるだけの結果に終わってしまった。そして俺も、その映像を見て、幼少時にゲリラに襲われて目の前で実の両親を殺されたトラウマを思い出すのでした。

ミス・ムーンライト5日目
寝坊して遅刻しそうだったので、朝飯も食べずに出かけようとしたが、サンディにメッされたので、仕方なく朝食を取る。母がサンディがまるで俺の母親みたいだと言ったら、サンディは故郷の母を思い出して泣き出してしまいました。俺は、サンディを励まして学校へ向かった。

昼休みには、校内をフラつく。と、職員室前の男子生徒の人だかりを発見。中を覗いてみたら、サンディと行った喫茶店のウェイトレスがいました。相変わらずお美しい。午後の授業は、ずっと彼女のことばかり考えてしまいました。

授業が終わったので、そのまま帰宅する。いつものサンディの出迎えがなかったのでおかしいなと思ったら、サンディは台所で料理をしていました。母が用事でいないので、サンディが自主的に夕食作りを買って出たようだ。しかし、辺りは散らかり放題だし、手つきも危なっかしい。不安が大きかったが、ここはそのままやらせることに。しばらくしてサンディに呼ばれたので食卓についたが、目の前に出されたのは粘土細工のような料理であった。そして、その味は見事に見た目と比例していた……

ミス・ムーンライト6日目
珍しく、今日はサンディが寝坊。母に頼まれたので、サンディを起こす。部屋のドアが開くと、サンディが眠そうに目をこすっていたが、パジャマの前がはだけてオッパイがチラリ。サンディが寝ぼけているのをいいことに、パジャマの隙間を覗こうとしていたら、久々登場のゴエすにボコボコにされてしまった。トドメに階段から転げ落ちて今日も遅刻です。

昼休みに、一眠りしようとPC教室に行く。中に入ると、物凄い轟音と共に、女の子のすすり泣きが。泣き声の正体はさやちゃんでした。ケーブルに足を引っ掛けて転んでしまったようです。ケガのチェックをしてあげたのだが、何故か怒って出ていってしまった。放課後はそのまま帰宅する

今日はお風呂のお湯の出が悪く、シャワーくらいしか使えないというので、シャワーですますことにした。シャワーから出ると、ベランダにサンディがいたので、声をかける。月を見ながら故郷に思いを馳せていたようだ。俺の手を握りながら、あらたまってサンディがお礼を述べる。俺がいるから強くいられるんだと。惚れてしまいそうだ。

ミス・ムーンライト7日目
今日は休日。天気もいいので、サンディとデートしようと企む。いざ、サンディを目の前にして尻込みしてしまったが、どうやらぶつぶつと「でえとでえと」と呟いていたようだ。サンディにデートとは何なのかを聞かれ、恋人同士で遊びに行くことだと教えてあげた。そして、ここぞとばかりにサンディをデートに誘った。答えは……
「はいですっ!」

街をぶらついていたら、サンディがウィンドウに飾ってあった可愛いミニスカートに食いついていたが、財布の中身と相談して、ここは泣く泣く買わないでおいた。後ろ髪引かれつつ、映画を見に行くことに。俺が好きなものでいいと言うので、ホラー映画にした。怖がったサンディが腕にしがみつくというゲスな企みは失敗だった。
「……あっ、そこダメ、こうき。あ、あ、ちがう、ちがうです、もっと上」
いきなりサンディが喘ぎ出したので何事かと思ったら、クレーンゲームをしていた……。狙ったうさぎのぬいぐるみに四苦八苦の俺。サンディが横槍を入れるので、やれば難しさが分かると言ってサンディにやらせたら、あっさりゲットしてしまった。

腹も減ったので、ファミレスで昼食を取ることに。サンディは好物のうな丼に舌鼓を打つ。財布も軽くなってきたので、俺は安いきつねうどんで我慢した。あっという間にうな丼を平らげたサンディだったが、まだ満足していない様子。潤んだ瞳で訴えられてはひとたまりもありません。注文していいと言ってあげる。そして更に二人前のうな丼を注文してあげたのでした。
「サンディ、こうき大好き!」
サンディがいきなりテーブル越しに抱きついてきた。周りの視線が痛かったが、我が財布に一片の悔いなし。

適当に歩いた後、公園で一息ついた。俺はサンディのことを好きになりかけていた。そして、サンディの気持ちが知りたいと思った。俺はサンディに問いかけようとした。
「故国には婚約者がいるんです。」
ガッピーン!!どうやら、サンディの国のしきたりでは、父親が子供の結婚相手を選ぶんだそうだ。サンディは、その人のことが好きかどうかはまだ分からないという。

重い空気の中、帰路に着く。すると、俺達の前で一台の車が停まり、何人もの男が中から出てきた。俺は強い衝撃と共に吹き飛ばされ、サンディは車の中に無理やり押し込まれた。しかし、ここで習っていた合気道が役に立つ。俺は咄嗟に受身を取り、反撃を試みる。車のサイドガラスを拳でぶち破り、中からサンディを救い出すことに成功した。

無事に帰宅した。恐らく、サンディがこの家にいることも嗅ぎつかれているだろう。今後は一時も油断することはできない。夜中、サンディが眠れずに俺の部屋を訪ねてきた。そして、婚約者のことがショックだったかと聞いてきた。もちろん、ショックだった。俺は自分の正直な気持ちをサンディに語ろうとしたが、サンディが先に謝ってきた。婚約者の事をもっと早く話していれば良かったんだと。でも、何故か俺にその事が言い出せなかったのだと。俺に嫌われるのが怖かったのだと。
「オ、オレは例え婚約者がいてもサンディのことが、サンディのことが……好きなんだ。オレ、サンディが好きなんだ!」
サンディの気持ちを半ば確信した俺は、サンディに遂に告白してしまった。
「……すぅ……すぅ……」
寝てました。

ミス・ムーンライト8日目
目が覚めてリビングへ行くと何やら空気が重い。サンディの故国の内戦が激化したというニュースがテレビから流れていました。そして、反王立派のトップである人物が、現王立を批判する声明を発表していたが、この人物はサンディの叔父にあたる人物でした。それを見たサンディは失神してしまう。今日は学校を休んでサンディの側についてあげることにした。サンディが目を覚ますと、俺は優しく肩を抱く。そして、自分の実の両親がテロ事件に巻き込まれて死んだことを話してあげた。すると、今度はサンディが優しく俺を抱きしめてくれた。

夕方になり、母が血相を変えて飛んできた。今すぐに逃げろと。と、そこへ窓ガラスが激しく割れる音がして、黒ずくめの男達が侵入してきた。母は投げ飛ばされて床に崩れ落ちる。俺はサンディを連れて外へと逃げようとしたが、後頭部に衝撃が走ると同時に気を失ってしまった。すぐに母に起こされて意識を取り戻したが、サンディは男達に連れ去られてしまった。もうすぐ父が応援の人達を連れて帰ってくるからと、母に引き止められたが、サンディをかまわず追う

家を出ると、黒塗りの車に連れ込まれそうになっているサンディを発見する。気付いた男達は、慌ててサンディを押し込んで車を発進させた。そうはさせじと、俺は柵を乗り越えて車に飛び乗った。車の屋根に必死にしがみつく俺に向かって、男達は拳銃を放つ。かろうじてそれを避けた俺は、サイドガラスを蹴り破って男達と激しく格闘した。遂には、車はぶつかって横転し、俺はサンディの奪還に成功した。

俺は、子供の頃よく遊んだ工場の跡地に、サンディと身を潜めた。俺は車が横転した時にサンディをかばって全身にひどい怪我を負っていた。今日は満月が美しく輝いていた。すると、サンディが故郷に伝わる月の女神の伝承を話してくれた。月の女神は太陽に恋をしているが、闇に包まれる夜から人々を守るという使命があるため、太陽の側には決して近寄れないのだという。そして、サンディは俺の事を自分にとっての太陽だと言ってくれた。しかし、一国のプリンセスであるサンディは、内戦が終われば国に帰って国民のために働かなければならない。俺には、サンディと月の女神が重なって見えた。それはサンディも同じでした。
「きっと、こうきは太陽。サンディは月。けど、サンディは……逢えないなんてイヤ」
「サンディ……」
「ほんとは離れたくない。でも、それはできない。許してくれない。……サンディには国の皆がいる。国の皆を照らす月にならないといけない。でも、でも、サンディはこうきの側でずっとーー」
その先をサンディは母国語でしゃべったので、何を言っているのかは分からなかった。

再び追手が現れた。俺は逃げ出そうとしたが、拳銃を突きつけられて身動きがとれない。リーダー格の男が俺に取り引きを持ちかけた。サンディを大人しく引き渡せば俺の命は助けてくれるという。サンディも殺しはしないと。そして、男はタバコに火をつけて、タバコが吸い終わるまでの猶予をくれた。俺はどうにか逃げ出せないかと画策していたが、サンディが自ら投降を申し出てしまいました。だが、彼らは約束を守る気などハナから無かったようだ。銃声が鳴り響き、俺は体をひるがえして暗闇に紛れてその場から逃げ出そうとした。しかし、的確にライトに捉えられてしまい、そこへ降り注ぐ銃弾の雨あられ。そして、遂には完全にロックオンされてしまった。発射された銃弾。と、俺の前にサンディが飛び出した。舞い上がる血と、音もなく崩れていくサンディの体。俺はサンディを抱き起こして彼女の名前を叫ぶ。
「……こ…………う…………」
何かを伝えようと必死に口を動かすサンディだったが、それは言葉にならなかった。そして、優しく微笑んだ後、彼女の体からがくりと力が抜けた。もうどんなに揺すっても、反応することはなかった。男達は俺のことも消そうと銃を構えたが、サンディを奪われた怒りが俺を奮い立たせるのでした。

ミス・ムーンライト気付いたら病院のベッドにいた。
「おはようです、こうき。」
サンディも生きていました。夢じゃない。どうやら、俺は一週間も意識不明だったらしい。サンディは運良く銃弾が急所を外れていました。撃った男が咄嗟に銃口を反らしたそうだ。俺は夏になったらサンディと海に行く約束をした。

その3日後、両親が見舞いに現れた。そして、サンディがもうすぐ帰国する事を伝えられました。内戦が終結したらしい。クーデターは失敗に終わった。一週間後、俺は見送りのため空港に来ていた。搭乗手続きを済ませたサンディが近づいてくるなり、いきなり抱きついてきた。俺とサンディはそっと口づけをした。そして、サンディはにっこり微笑みながらゲートの奥へと消えていきました。

ミス・ムーンライトあれから数ヵ月後、季節はすっかり夏。俺はあれ以来すっかり気が抜けてしまっていた。と、ホームルームで転校生が紹介される。先生に呼ばれた女性とが返事をした。
「はいです、先生」
そのまさかでした。交換留学生として正式に日本にやって来たのだ。そして、俺は約束通りにサンディと海に来ている。ポロリもあるでよ。

ミス・ムーンライトというわけでエンディングです。


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