バッケンローダー 前編「ある一つの物語」

バッケンローダー 前編「ある一つの物語」


バッケンローダー(元記事)

「バッケンローダー」をストーリーを追いつつプレイ。

バッケンローダー

ある一つの物語
名もなき一人の英雄の 決して歴史に刻まれぬ
さながら一陣の風の如く
世界を覆う呪わしき暗雲を払い
いずこかへと流れ消えた
とある若者の物語……

バッケンローダー

俺の名はルシアン・ティラー。この工業と暴力の街、暴都で生まれ育った。俺には双子の妹がいるが、妹は重水処理施設から舞い降りた灰が原因で、重水病という光を浴びただけで皮膚が焼けただれてしまう難病にかかっていた。親父はそんな妹を金食い虫と煙たがっている。
「私にも、騎士様は来てくれるかな?」
そんなことを呟く妹に
「俺がお前の騎士になるよ」
と、俺は宣言したのだった。そして、俺は妹のために一攫千金を狙って闘技会へ出場する。結果は思わしくなかったが、いくばくかの金を手に入れて、一週間後に帰宅した。しかし、そこに妹の姿はなかった。2日前に最後の発作を起こして息を引き取ったらしい。

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あれから4年が経った。俺は皇都そばのスラム街で呑んだくれていた。そして、ゴロツキに売られた喧嘩を買って店の外へ出た。外では、王室直属の暗殺部隊に少女が襲われていた。ゴロツキ2人は暗殺部隊にあっけなく葬られる。俺は少女に死んだ妹の面影を見た。
「今度は守ってみせる!」
俺は自然とスレッジを降り下ろしていた。暗殺部隊を退けて、その場を退散しようとすると、戦いを見守っていたスモールと名乗る少女が、隠れ家に案内してくれた。翌朝、助けた少女キャロルに同行をお願いされる。目的地は妹を死に追いやった重水処理施設のある霧都(みすと)だった。俺はキャロルと霧都を目指すことに決めた。

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街を出ようとしたら、街の自衛団ブロウモンキーズと名乗る男2人がやって来た。名前はザッパとオレンジ。昨日俺達を助けてくれたスモールも一緒にいる。昨日キャロルがスモールに渡した宝石は、宿代としては高価すぎる品だったので、街を出るまでの案内を買って出てくれたのでした。

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そこへ王室のガーディアンが現れた。前日に傷めつけてやったキカザル達であった。俺はオレンジから新しいスレッジを受け取り、ガーディアンからの逃走に成功した。

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杜人が住むという聖なる森ドラゴンアッシューへと入ると、盗賊団に捕まった旅芸人の一座を見つけた。俺は放っておこうとしたが、正義感の強いキャロルに押し切られて救出することとなった。

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助けた一座は、旅芸団のケミカルブラザーズ。団長のケミカル、盲目の歌姫ヴェルヴェット、変幻自在のアイドル・レース、ナイフ投げのファットボーイ・スリムの4人から成る。挨拶もそこそこに、再び盗賊団が襲ってきた。率いる頭目はジルベルト。今の自分達では敵わないが、神聖な光のような大きな力が助けてくれるというヴェルヴェットの言葉を信じて、ここは守りに徹した。

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ヴェルヴェットの言っていた大きな力がやって来た。この森に住む杜人だった。それを見たジルベルトはさっさと退散する。杜人の名はブルー・オイスター。永遠の罪に生きる者、この森を守護する者。盗賊団を追っ払ってくれたのはいいが、どうも俺達に対しても敵対心を持っているようだ。ケミカルとキャロルは下手に出て平謝りしていたが
「私は、この森が閉ざされているとは思いません。」
とヴェルヴェットが主張する。彼女の言葉に感銘を受けたか、杜人は俺達を通してくれました。森を抜けた後、ケミカルブラザーズと別れ、いよいよ霧都へと足を踏み入れた。

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酒場でタイタスという賞金稼ぎから話を聞いた。どうやら剣帝デュレンが失脚して、今はヘルダーが街を支配しているそうだ。デュレンは杜人と結託して叛逆を企んでいたとして逮捕されたが、護送中に脱走したようです。ヘルダーが杜人を公開処刑するというので、処刑の行われるコロシアムへと向かった。

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コロシアムではヘルダーが杜人の処刑を高らかに宣言していた。それに対し意義を唱えた俺達にガーディアンが襲いかかってきた。タイタスを仲間に加えた俺達は、処刑を行なっていたスラップを倒したものの、救えた杜人は1人だけでした。俺は生き残った杜人に詫びたが、そもそも杜人救出よりも経験値稼ぎを優先した結果である。

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地下水道を抜け、どうにかガーディアンの追撃を振り切った俺達は、杜人の案内で、霧都近くの森ムーンフラワーズへと身を寄せた。

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杜人と別れたところにガーディアンが急襲してきた。あらかた討伐したところで
「双方それまで!」
と何者かが戦いに水を差した。その者は剣帝の一人であるゲオルグ・カーツで、どうやらキャロルとは旧知の仲らしい。ゲオルグの態度はちょっと怪しい。俺はゲオルグの事がどうにもいけすかなかったが、消えたデュレンの行方を探すには悪くない選択だったので、ゲオルグと共に彩都(さいと)へ向かうことにした。

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彩都で剣帝レオノーラと謁見。どうやらキャロルはレオノーラとも顔見知り。一体何者なのか?レオノーラの情報で、デュレンがアートウッドに向かったという情報を得た俺達は、再会したケミカルブラザーズと共に蒼都(こばると)を目指す。

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途中立ち寄ったジュアム村で、イワザル率いるデュレン捜索隊と鉢合わせ。この村はアイドルとスリムの故郷でもあり、無下にはできません。サクっと全滅させて村人を救った。そして村長から、デュレンが蒼都に向かってこの村を通ったことを教えてもらいました。レオノーラの情報は正しかったようだ。

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蒼都に到着。ブノワ宮で、遂にデュレンとの出会いを果たした。しかし、妹の死の原因を作ったデュレンを見るや、俺はスレッジを振りかざすのだった。自分の罪をあっさり認め、それで俺の気が済むのならと首を差し出してくるデュレン。葛藤の末、俺はスレッジを振り下ろせぬまま気絶してしまった。

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蒼都にも王室からの命が下った。ブノワの手により、デュレンとキャロルが拘束され、俺は強制労働施設ヘビィ・Dへと送られた。この時俺は、キャロルが王女であることを知ったのでした。ヘビィ・Dでは、ザッパ、オレンジ、スモールの三人組との再会を果たす。彼らも捕らえられてここに連行されてきていたようだ。そして、俺は彼らと共に、ヘビィ・Dからの脱走を試みるのであった。

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無事に脱走に成功した俺達は、鉱石運搬列車に乗り込んで、一路煙都(くらうど)を目指す。

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その頃、皇都(おうと)では宰相ヴラドがヘルダーやワルダーを使って、何やら悪巧みを企てていた。ヴラドは、杜人の文明を基にした実験の失敗で双子島を沈めてしまい、エドゥアルド島へと渡って来ていた。彼は島を覆う霧を晴らし、外の世界を確認するためにここでも実験を行なっており、この島の実権を握ろうとしているのでした。

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煙都の駅に到着したが、そこもガーディアンによって厳重な警備網が敷かれていた。強行突破を図るも多勢に無勢。俺達は苦境に立たされていた。そこへゲオルグとレオノーラ、2人の剣帝が現れ、俺達に手を貸してくれた。俺達は無敵の剣帝を盾にしながら、無事に駅から抜けだした。

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ゲオルグとレオノーラは、煙都を治める剣帝レオーメに会う目的でやって来たのでした。だが、天才的技術者であるレオーメは、デュレンとキャロルの事を聞かされても他人事であった。半年前に何があったかと問われ、何かを知っているようではあったが口を固く閉ざす。しかし最後に一言、デュレンが皇都にある裁きの塔にいる事だけは教えてれたのでした。次の目的地は決まった。

バッケンローダー

ここで俺達はケミカル一座と別れた。彼らはレオノーラに身分を保証されたので、逃げる必要はなくなっていた。
「キャロルさんが……うらやましい」
別れ際にヴェルベットがそう呟いた。
「そうだな、王女様だからな」
「……うそばっかり」
「え?」
「なんでもない」

(つづく)
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